宅配ドライバーの仕事を始めたばかりの頃は、配達の手順を覚えるだけでも大変です。
荷物を間違えないようにすること、時間内に配達すること、事故を起こさないこと……。
覚えることがたくさんあるため、慣れてくるまでは思わぬ失敗をしてしまうことがあります。
今回は、宅配ドライバーとして仕事をしてきた経験から、新人ドライバーがやってしまいがちな失敗10選を紹介します。
中には笑って済ませられるものもありますが、お客様とのトラブルやケガ、高額な弁償につながる可能性がある失敗もあります。
これから宅配ドライバーを始める人は、ぜひ参考にしてください。
① 受取人の名前を確認せず、誤配達してしまう
新人の頃に特に注意したいのが、荷物を渡す相手の確認です。
お客様が玄関に出てきたからといって、すぐに荷物を渡してはいけません。
きちんと宛名や受取人を確認することが大切です。
「この家だから、この人だろう」と思い込んでしまうと、別人に荷物を渡してしまう可能性があります。
そして後になって、
「荷物が届いていない」
という問題になることも。
宅配では、荷物を届ける場所だけではなく、誰に届けるのかを確認することも重要です。
焦っていると確認を省略したくなりますが、ここは絶対に手を抜かないほうがいいポイントです。
② 違う家に置き配してしまう
置き配も、新人が特に注意したいポイントです。
例えば、住所を勘違いして、本来届ける家とは違う家に置き配してしまう。
その結果、本来の配達先のお客様から、
「荷物が届いていません」
と連絡が来ることがあります。
置き配は、対面で荷物を渡す場合と違って、その場で受取人に確認してもらえません。
そのため、置き配する場所・住所をしっかり確認することが重要です。
「この家で間違いない」と思っても、表札や住所表示などを確認する習慣をつけておくと安心です。
③ 配達先の犬に近づいて噛まれる
宅配ドライバーにとって、犬は天敵です。
もちろん、すべての犬が危険というわけではありません。
普段は大人しい犬でも、知らない人が自分の縄張りに入ってくると、突然警戒することがあります。
「かわいい犬だな」と思って近づいたところ、突然吠えられたり、噛みつかれたりする可能性があります。
特に注意したいのが、
- 門の中に犬がいる
- 鎖につながれている
- 飼い主がいない
- 犬が激しく吠えている
といったケース。
犬がいる家では、基本的に警戒しておくくらいでちょうどいいと思います。
「この犬は大丈夫」と油断しないこと。
宅配ドライバーにとって、犬は本当に怖い存在です。
④ 小さな荷物を落として、そのまま行方不明にしてしまう
宅配車のスライドドアを開けたとき、荷物が落ちることがあります。
特に危険なのが、小さくて軽い荷物です。
落ちたことに気付かないままドアを閉めて、そのまま出発してしまう。
後になって、
「あの荷物がない!」
となって探してみても、どこで落としたのか分からない……。
荷物が小さいほど、落としたことに気付きにくくなります。
スライドドアを開けたときは、足元まで確認する。
特に荷物を大量に積んでいるときは、荷崩れにも注意したいところです。
⑤ スライドドアに手を挟んでケガをする
宅配車では、スライドドアを一日に何十回、場合によってはそれ以上開閉することがあります。
そのため、慣れてくると無意識に開閉するようになります。
しかし、そこで油断すると、
スライドドアに手を挟む
という事故につながります。
急いでいると、
「早く荷物を取って配達しなきゃ」
と焦ってしまいます。
宅配は時間との勝負になることもありますが、ドアを閉めるときだけは一呼吸置いて確認することが大切です。
仕事を早くすることより、ケガをしないことのほうがはるかに重要です。
⑥ バックドアの角に頭をぶつけて流血する
これも宅配ドライバーならではの危険です。
バックドアを開けて積み込みをしているとき、バックドアの角に頭をぶつけることがあります。
特に急いでいるときは危険です。
「荷物を取って、すぐ配達に行こう」
と車内に集中していると、開いているバックドアの存在を忘れてしまいます。
そして立ち上がった瞬間、
ゴンッ!
となります。
バックドアの角は硬いので、場合によっては大きなケガにつながります。
積み込みや荷物を取り出すときは、頭上にも注意する習慣をつけましょう。
⑦ 配達先のお客様と喧嘩してしまう
宅配ドライバーは毎日たくさんのお客様と接します。
ほとんどのお客様は普通に接してくれますが、時には厳しい言葉を言われたり、無理な要求をされたりすることもあります。
そんなときに感情的になってしまうと、
お客様と口論になってしまう
可能性があります。
宅配ドライバーも人間なので、嫌なことを言われれば腹が立つこともあります。
しかし、そこで言い返してしまうと、さらに話が大きくなります。
クレームになった場合は、できるだけ冷静に対応する。
自分だけで解決できない問題なら、上司や担当者に相談することも大切です。
「勝ち負け」ではなく、トラブルを大きくしないことを優先したほうがいいでしょう。
⑧ 溝や泥濘みにタイヤを取られて、JAFを呼ぶ
宅配ドライバーは、普通の乗用車ではあまり入らないような場所まで配達に行くことがあります。
細い道や舗装されていない道、農道のような場所などです。
そして、
「ここまで車で行けるだろう」
と進んだ結果……
タイヤが溝や泥濘みにハマる。
こうなると、自力で脱出できない場合があります。
最悪の場合、ロードサービスを呼ぶことになります。
宅配では「あと少しだから」と無理に車を進めるのは危険です。
怪しい道だと思ったら、車を安全な場所に停めて歩いて配達する。
これも大切な判断です。
⑨ 配達先の家の物を車で壊してしまう
これは特に注意したい失敗です。
宅配では、狭い住宅街や細い路地に車を停めることがあります。
その際、
「ここなら大丈夫だろう」
と思って車を動かしたところ、家の敷地内にある物や構造物に気付かず、車で壊してしまう可能性があります。
例えば、
- 門柱
- 植木
- 鉢植え
- フェンス
- 看板
- その他の設置物
などです。
小さな物でも、壊してしまえば弁償が必要になる場合があります。
場合によっては、かなり高額になることも。
車を動かすときは、
「車の周囲に何もない」と思い込まないこと。
特にバックするときは、周囲をしっかり確認しましょう。
⑩ 代引きの金額を間違える
最後は、代引き金額の間違いです。
代引きの場合、通常の荷物とは違って、お客様からお金を預かります。
ここで金額を間違えると、大きな問題になります。
例えば、
「○○円です」
と伝えた金額が間違っていたり、お釣りを間違えたりするケースです。
忙しい時間帯ほど、
「早く次の配達に行かなきゃ」
と焦ってしまいます。
しかし、お金を扱うときは特に慎重に。
金額を確認する → お客様から受け取る → お釣りを確認する
という流れを崩さないことが大切です。
宅配ドライバーは「急ぐこと」より「ミスをしないこと」が大切
宅配ドライバーの仕事は、どうしても時間を意識します。
一日に大量の荷物を配達するため、
「もっと早く配らなければ」
と焦ってしまうことがあります。
しかし、焦った結果、
- 誤配達
- 置き配ミス
- 荷物の紛失
- ケガ
- 交通事故
- お客様とのトラブル
- 物損事故
- お金の間違い
などを起こしてしまえば、取り返すのに時間がかかります。
数分早く配達することより、大きなミスをしないことのほうが重要です。
新人の頃は失敗して当たり前
私自身、最初から何でも完璧にできたわけではありません。
宅配の仕事は、実際に経験してみないと分からないことがたくさんあります。
「ここは危ない」
「この荷物は落としやすい」
「この家は犬に注意」
「この道には車で入らないほうがいい」
といったことも、経験を積むことで少しずつ分かってきます。
新人のうちは失敗することもあります。
大切なのは、同じ失敗を何度も繰り返さないこと。
そして、
「急がなければ」という気持ちから、一つ一つの確認を省略しないこと。
これだけでも、かなりのトラブルを防げると思います。
まとめ
今回は、宅配ドライバー新人がやりがちな失敗を10個紹介しました。
- 受取人の名前を確認せず誤配達
- 違う家に置き配してしまう
- 配達先の犬に近づいて噛まれる
- 小さな荷物を落として紛失する
- スライドドアに手を挟む
- バックドアの角に頭をぶつける
- お客様と喧嘩してしまう
- 溝や泥濘みにハマってJAFを呼ぶ
- 配達先の物を車で壊してしまう
- 代引きの金額を間違える
宅配ドライバーは、慣れてくると効率よく仕事ができるようになります。
しかし、「慣れ」が油断につながることもあります。
新人の頃だけではなく、経験を積んだドライバーも、こうした基本的な注意を忘れないことが大切です。
早く配達することも大切ですが、それ以上に「安全・正確に配達すること」がプロの宅配ドライバーには求められます。
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